- コラム
- 投稿日:2024.11.28
- 更新日:2024/11/28
これからの季節にピッタリの効能!本格干しタラはスープで!!
これからの季節、忘年会シーズンに加えて寒さが増し、体調を崩しやすくなりますね。そんな時期におすすめなのが「干しタラスープ」です。このスープは韓国では二日酔い覚ましの定番として親しまれており、豊富な栄養価と様々な健康効果から日本でも人気を集めています。干しタラは簡単に手に入る上、レシピも多彩で手軽に取り入れることができるのが魅力。今回は、干しタラの栄養と効能から、美味しいレシピ、保存方法まで、詳しくご紹介します。
目次
干しタラとは何か?
干しタラは、新鮮なタラを塩漬けにした後、風通しの良い場所で干して(天日干しや風干し)水分を飛ばし加工した保存食です。韓国では「ファンテ」とも呼ばれ、古くから親しまれています。長期保存が可能で、栄養価が凝縮されているため、冬の間に必要な栄養を補給する食材として重宝されています。独特の風味と旨味が特徴で、日本料理をはじめ、世界各地の料理で利用されています。
どのようにして干しタラが作られる?
干しタラの作り方は、地域や種類によって多少異なります。一般的な干しタラの作り方は、タラを塩漬けし、その後風に当てて乾燥させるという伝統的な方法が使われています。塩によってタラの旨味が引き立ち、乾燥することでタンパク質やミネラルが凝縮されます。これにより、通常のタラよりも栄養価が高くなるのです。
干しタラの種類と特徴
- 棒鱈: 真鱈をまるごと1匹を棒に吊るして乾燥させたもの。身が厚く、旨味が凝縮されています。
- 鱈の切り干し: タラの切り身を薄く切って乾燥させたもの。戻し時間が短く、調理しやすいのが特徴です。
- 鱈の粕漬け: 酒粕に漬け込んでから乾燥させたもの。酒粕の風味と旨味が加わっています。
干しタラの効能
干しタラは、古くから食されてきた栄養満点の食材です。その栄養価の高さから、様々な健康効果が期待できます。干しタラは、栄養価が高く、特にタンパク質やビタミンDが豊富に含まれていることから、免疫力の向上や筋肉の回復に効果的です。また、ビタミンB12は神経系の健康をサポートし、脳の機能向上にも寄与します。
高たんぱく質: 筋肉の生成や修復を助け、身体作りをサポートします。ダイエット中の方にもおすすめです。
ビタミンA: 目の健康維持、皮膚の再生を促し、美容にも良い影響を与えます。夜盲症予防にも効果が期待できます。
カルシウム: 骨や歯を強くし、骨粗鬆症予防に役立ちます。成長期のお子さんや、骨が気になる方におすすめです。
鉄分: 赤血球を作り、貧血予防に効果的です。
ビタミンB群: 皮膚や粘膜の健康維持をサポートし、エネルギー代謝を活発にします。
アミノ酸: 肌の細胞を生成し、肌のキメを整える効果が期待できます。
疲労回復や免役向上の効果があり、病気にかかりにくい体作りに期待できます。また、アミノ酸が肝機能をサポートし、二日酔いの症状を緩和するとも言われています。
二日酔いに効く理由
韓国では「二日酔いには干しタラスープ」と言われるほど、干しタラは酔い覚ましとして有名です。豊富なアミノ酸が肝臓の機能をサポートし、二日酔いの回復を促進するからです。特に、タウリンというアミノ酸は肝機能の改善をサポートし、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解を促す効果が期待できます。また、ビタミンB群やミネラルも含まれています。
ビタミンB群は、エネルギー代謝を活発にし、疲労回復を促します。アルコールによって消耗したビタミンB群を補給することで、二日酔いの症状を緩和する効果が期待できるといっていいでしょう。ミネラルは、体内の水分バランスを整え、脱水症状を改善する効果が期待できます。アルコールによって失われたミネラルを補給することで、二日酔いの症状を緩和することができるということです。
干しタラスープ: 干しタラを使ったスープは、韓国では「プゴク」と呼ばれ、二日酔いによく飲まれます。干しタラの出汁と、生姜やネギなどの体を温める食材が、二日酔いの症状を緩和します。効果に個人差がありますが、さっぱりとした味わいが胃に優しく、疲れた体を癒してくれます。二日酔いの症状を緩和する効果が期待できる食材ですが、あくまでも補助的なものであり、過度な飲酒は避け、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
消化促進効果と胃腸の健康
干しタラには、消化酵素の分泌を促進する成分が含まれており、胃腸の健康をサポートします。胃もたれや食欲不振の際にも、このスープは優れた効果を発揮します。
《干しタラが消化にいい理由》
- 良質なタンパク質は、消化吸収が良く、体内で効率よく利用する
- 旨味成分が胃酸の分泌を促し、消化を助ける可能性がある
- 干しタラに含まれる栄養素が、腸内環境を整え、消化機能を向上させる可能性がある
《干しタラが胃腸の健康にいい理由》
- 干しタラに含まれる成分が、胃粘膜を保護し、胃炎や潰瘍などの予防に役立つ可能性がある
- 干しタラに含まれる栄養素が、腸内フローラを改善し、腸の働きを活発にする可能性がある
- 干しタラに含まれる食物繊維が、腸の蠕動運動を促し、便秘解消に役立つ可能性がある
干しタラの抗酸化作用
干しタラに含まれる主な抗酸化物質は、グルタチオンです。グルタチオンは、私たちの体内に存在する、非常に重要な抗酸化物質です。グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸が結合してできたペプチドと呼ばれる化合物で、体内のほぼすべての細胞に存在しています。特に肝臓に多く含まれており、肝臓で作られます。
グルタチンの主な働きは、抗酸化作用です。私たちの体は、生きていく上で様々な活動を行い、その過程で活性酸素が発生します。活性酸素は、細胞を酸化させてしまい、老化や病気の原因となることがあります。グルタチオンは、この活性酸素を無害化し、細胞を守る働きをします。
グルタチオンが減少するとどうなる?
年齢を重ねるにつれて、体内のグルタチオンは減少していきます。また、ストレス、大気汚染、喫煙、飲酒など、様々な要因によっても減少が加速されることがあります。また、老化の加速や免疫力の低下につながります。
グルタチオンは、私たちの健康維持に欠かせない非常に重要な物質です。グルタチオンを適切に摂取することで、若々しさを保ち、病気のリスクを減らすことができる物質なのです。
干しタラスープ~基本版~
基本の干しタラスープの作り方はとてもシンプルです。干しタラは、旨味が凝縮されていて、スープの出汁としても抜群です。韓国料理のプゴクなど、様々な国で親しまれています。作り方としては、干しタラを水で戻し、だしを取った後に野菜や豆腐、卵を加えます。味付けは塩や醤油、少量のゴマ油で調整すると美味しく仕上がります。
《干しタラスープレシピ》
■材料(2人分)
- 干しタラ:50g
- 水:500ml
- 大根:100g
- ニンジン:50g
- ごぼう:50g
- ネギ:1本
- ごま油:大さじ1
- 塩:小さじ1/2
- こしょう:少々
■作り方
- 下準備
- 干しタラは水で戻し、食べやすい大きさに切る。
- 大根、ニンジン、ごぼうは皮をむき、食べやすい大きさに切る。
- ネギは斜め薄切りにする。
- 炒める
- 鍋にごま油を熱し、干しタラを炒める。
- 色が変わってきたら、大根、ニンジン、ごぼうを加えてさらに炒める。
- 煮込む
- 水を加え、沸騰したらアクを取り、弱火で15分ほど煮込む。
- ネギを加え、さらに5分ほど煮込む。
- 味付け
- 塩、こしょうで味を調える。
上記のレシピはあくまで基本です。お好みの具材や調味料でアレンジして、自分だけのオリジナルの干しタラスープを作ってみてくださいね。
美肌効果とアンチエイジング
抗酸化物質が多く含まれている干しタラスープは、肌の老化を防ぎ、若々しい肌を保つのに役立ちます。特に乾燥する冬場には、スープで体の内側からケアをすることが効果的です。美味しいだけでなく、美肌効果やアンチエイジング効果も期待できる万能スープは一石二鳥の食材ですよね。
干しタラには、コラーゲン生成を助けるビタミンCやアミノ酸が豊富です。コラーゲンは、肌の弾力やハリを保つために不可欠な成分であり、抗酸化作用のあるグルタチオン、ビタミンAなど美肌成分があるとされているものです。また、美肌効果だけでなく、アンチエイジング効果も期待できます。
アンチエイジングって何?
アンチエイジングとは、文字通り「抗加齢」を意味し、老化を遅らせ、より若々しく健康な状態を長く保つための取り組みです。年齢を問わず、誰でも取り組むことができます。特に、若いうちから意識して取り組むことで、より効果が期待できるとされています。
干しタラスープ~アレンジ版~
■韓国風干しタラスープ
韓国料理の定番、干しタラスープ(プゴク)は、干しダラの旨味が凝縮された滋味深いスープです。二日酔いや滋養強壮にも良いとされ、韓国家庭ではよく作られる料理です。ニンニクやコチュジャンを加えることで辛さやコクなどがプラスされます。
✓変わり種アレンジ
- 卵プゴク: 煮込みの最後に溶き卵を加えて、ふわふわの卵とじにする。
- キムチプゴク: キムチを加えて、ピリ辛風味にする。
- 豆腐プゴク: 豆腐を加えて、ボリュームアップさせる。
■日本風干しタラスープ
日本風にアレンジする場合、出汁を活かした味わいがポイントです。昆布と鰹節でしっかりと出汁を取った後、干しタラを加えて煮込みます。具材として、しめじやエノキなどのきのこ類を加えたり、味噌を少し加えて和風の味付けにしても美味しく仕上がります。
✓変わり種アレンジ
- きのこたっぷりプゴク: 椎茸、えのき茸、しめじなど、お好みのきのこをたっぷり加えて、風味豊かなスープに。
- 海鮮プゴク: あさりやエビなどを加えて、海鮮の旨味も楽しめるスープに。
- 野菜たっぷりプゴク: カブ、春菊、白菜など、旬の野菜をたっぷり加えて、栄養満点のスープに。
- 麺入りプゴク: うどんやそうめんを加えて、麺料理としても楽しめます。
- リゾット風プゴク: ご飯を加えて、リゾット風にアレンジするのもおすすめです。
手軽に作れる時短レシピ
忙しい方には、時短レシピがおすすめです。干しタラを事前に水で戻し、冷凍しておくことで、調理時間を大幅に短縮できます。作り方は、鍋に干しタラ、野菜ミックス、豆腐を加えてスープを煮込むだけ。少量の塩と醤油で味を整え、手軽に栄養満点のスープを楽しめます。
また、干しタラスープは、冷蔵庫で2〜3日程度保存が可能です。冷凍保存をすれば、1週間程度は美味しさを保てます。再加熱の際には、スープが濁らないように弱火でゆっくり温めるのがコツです。また、味が薄くなっている場合は、塩や醤油で味を整えると良いでしょう。
干しタラを使った他の料理
干しタラの煮込み料理
干しタラは、煮込み料理にも最適です。例えば、野菜や豆腐と一緒に煮込むことで、栄養価の高い一品に仕上がります。トマトベースのスープに干しタラを加えると、さっぱりとした酸味が食欲をそそります。
■韓国風干しタラと野菜の煮物
- 材料: 干しタラ、大根、人参、ネギ、醤油、コチュジャン、ごま油、砂糖
- 作り方: 干しタラを水で戻し、野菜と一緒に炒め、醤油、コチュジャンなどで味付けして煮込む。韓国風の味付けでご飯がすすむ一品です。
■ポルトガル風干しタラの煮込み
- 材料: 干しタラ、じゃがいも、玉ねぎ、オリーブオイル、ニンニク、パプリカ、白ワイン、ローリエ
- 作り方: 干しタラを水で戻し、野菜と一緒にオリーブオイルで炒め、白ワイン、ローリエなどで煮込む。ポルトガルの伝統的な料理で、スパイシーな味わいが特徴です。
■和風だしで煮込んだ干しタラと大根
- 材料: 干しタラ、大根、昆布、醤油、みりん、酒
- 作り方: 干しタラと昆布でだしを取り、大根と一緒に煮込む。和風だしでシンプルに仕上げた、優しい味わいの煮物です。
■トマト煮込み風干しタラ
- 材料: 干しタラ、トマト缶、玉ねぎ、ニンニク、オリーブオイル、バジル、オレガノ
- 作り方: 干しタラを水で戻し、野菜と一緒に炒め、トマト缶、ハーブなどで煮込む。イタリアン風の味付けで、風味豊かです。
■干しタラと根菜のミネストローネ
- 材料: 干しタラ、大根、人参、セロリ、玉ねぎ、トマト缶、野菜ブイヨン、パスタ
- 作り方: 干しタラと野菜を煮込み、野菜ブイヨンで味を調え、パスタを加えて煮込む。具沢山で栄養満点のミネストローネです。
干しタラを煮込むコツとしては、干しタラの戻し方や野菜の選び方、味付けが大切です。水で戻す時間は、干しタラの種類や厚さによって調整してくださいね。水はこまめに替えると、塩分を控えめにできます。
干しタラの炒め物やサラダ
干しタラは、炒め物としても美味しく楽しめます。干しタラを水で戻し、ニンニクとゴマ油で炒めてから、ピーマンやパプリカなどのカラフルな野菜を加えます。醤油やオイスターソースで味付けをすることで、ご飯にもぴったりのおかずが完成します。
また、干しタラはサラダのトッピングとしても相性抜群です。干しタラを軽く焼いてから、細かく裂いてサラダに加えます。ドレッシングには、レモン汁とオリーブオイルをベースにしたさっぱりとしたものがおすすめです。干しタラの香ばしさがアクセントとなり、いつものサラダを一段と美味しくしてくれます。
干しタラを取り入れる際の注意点
アレルギー反応とその対策
干しタラは魚介類アレルギーの原因となる可能性があります。家族の中で魚アレルギーの人がいる場合、少量から試して様子を見るか、医師に相談することが大切です。症状としては、かゆみやじんましん、湿疹などによる皮膚症状や下痢・嘔吐・腹痛など消化器による症状。また、呼吸困難や、喘息など最悪のケースには、血圧低下や意識消失などの症状があるアナフィラキシーショックが発症する可能性もあります。
《アレルギーの対策》
- 原因食品の除去: 干しダラだけでなく、魚介類全般を避けることが基本です。
- 食品表示の確認: 加工食品を購入する際は、原材料名に魚介類が含まれていないか必ず確認しましょう。
- 外食時の注意: 外食する際は、事前にアレルギーがある旨を伝え、メニューを選ぶ際に注意しましょう。
- エピペンなどの常備: 重症のアナフィラキシーショックに備え、医師から処方されたエピペンなどの救急薬を常備しておきましょう。
- 医療機関への受診: アレルギー症状が出た場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
また、家族の中で魚アレルギーの人、アレルギーのリスクがある場合の人は、調理器具やまな板を分けて使うと安心です。
過剰摂取を避けるためには
干しダラは栄養豊富な食材ですが、塩分も含まれています。特に血圧が高い方や、塩分制限をしている方は、過剰摂取剰摂取は体に負担をかける可能性があります。健康に美味しくいただくために、注意すべき点を踏まえ摂取してくださいね。干しダラの摂取頻度について、明確な基準は個人差や体調によって異なりますが、一般的な目安としては、週に2~3回程度がいいでしょう。干しタラは塩分以外に、プリンタ体も多く含まれています。痛風の方や尿酸値が高い方は、干しタラの摂取は控えることをおすすめします。
豊田商店の干しタラ
豊田商店の干しタラは国産(青森県産)です。干しタラを購入する際は、色が均一で、変色や湿気が少ないものを選ぶことが重要です。質の良い干しタラは、香りがしっかりとしており、触った時にパリッとした感触が感じられます。
豊田商店では2種類の干しタラがございます。使い勝手に合わせて是非お買い求めくださいませ。
【メンタイチギリ】
熱いスープに最適
メンタイチギリ 1袋(100g)
【メンタイ開き】
韓国料理に最適
メンタイ開き 1束 (180~200g)
いかがでしたか?干しタラの特徴や効能、レシピについてまとめました。基本レシピやアレンレシピも掲載しているので気になる料理がありましたら取り入れてくださいね。干しタラスープは、寒い季節にぴったりの温かい一品で栄養満点です。また、体の中から温めてくれるので、おすすめです。
よくあるご質問
Q.【干しタラスープはどのくらいの頻度で飲むべきか?】
A.干しタラスープは、栄養価が高く健康的な料理ですが、適度な摂取が大切です。1週間に2〜3回を目安に飲むことで、過剰な塩分摂取を避けつつ、健康効果を得られます。
Q.【干しタラスープは妊娠中でも安全か?】
A.干しタラは、タンパク質やビタミンDなど、妊娠中にも必要な栄養素が豊富です。しかし、妊娠中の塩分摂取量に注意し、1回の摂取量を適量に抑えることが重要です。医師の指導に従って摂取してくださいね。
Q.【二日酔い以外の効果はどんなものがあるか?】
A.二日酔いの回復以外にも、免疫力の向上や美肌効果、筋肉の回復など、幅広い健康効果があります。また、消化促進や抗酸化作用も期待できるため、日常的な健康管理に役立ちます。
Q.【干しタラを使ったスープはどのくらい保存できるか?】
A.冷蔵庫で2〜3日間保存が可能です。冷凍保存する場合は、1週間程度は美味しく保つことができます。保存の際は、密閉容器に入れて冷蔵庫や冷凍庫でしっかり保存しましょう。
Q.【干しタラスープを作るのに必要な道具は何か?】
A.干しタラスープを作るには、基本的には鍋とまな板、包丁があれば十分です。また、干しタラを水で戻す際には、ボウルも用意しておくと便利です。シンプルな材料と道具で、手軽に作れるのがこのスープの魅力です。
#干しタラ #スープ
店長:豊田勝之
自称キムチ研究家の豊田です。辛いもの・韓国料理・韓国珍味が大好きで、全国のお客様に喜んでいただける商品を日々試行錯誤しながら作っています。
まだまだ納得いくものはできていないと思っていますので、引き続き頑張ってまいります!